エランテ週間分析: 2025年6月30日 – 7月4日 

エランテ週間分析: 2025年6月30日 – 7月4日 

エランテ週間分析: 2025年6月30日 – 7月4日 

・今週の注目ポイント 

  • アメリカ雇用統計(NFPと失業率):6月のNFPと失業率は、アメリカの労働市場の強さを測る中心的な材料であり、FRBの政策見通しの見直しに重要な影響を与えます。
  • FRBパウエル議長の証言:インフレ懸念が続く中、経済指標のばらつきもあることから、パウエル議長の発言内容が政策の方向性に関する手がかりとして注目されます。
  • ユーロ圏とイギリスの経済指標:ドイツのCPI、ユーロ圏のCPI、イギリスのGDPの発表が、成長見通しの違いと欧州中央銀行・イングランド銀行の政策方針の差を背景に、EURおよびGBPの値動きを左右することになります。
     

・今後の展開は? 
マクロと政策の視点
今週はアメリカの雇用統計とFRB(連邦準備制度理事会)の今後の政策方針に注目が集まり、世界のリスク選好に大きな影響を与える1週間となります。

アメリカ雇用統計の傾向と政策見通し

NFP(非農業部門雇用者数)はここ数か月で徐々に鈍化しており、前回は13万9千人(4月は17万5千人、3月は30万3千人)で、失業率は4.2%のままでした。労働市場は景気後退を示しているわけではありませんが、雇用の伸びは緩やかになっており、これは経済成長の終盤に見られる典型的な動きです。この鈍化傾向と、根強い賃金上昇・インフレ圧力の継続が重なり、FRBにとって2025年後半の政策判断は難しいものとなっています。

政策への影響

第3四半期にも利下げが始まるという以前の市場の期待に反し、FRBの調査や民間の見通しでは、インフレの持続的な鈍化と労働市場の明確な弱まりが確認されるまで、利下げは見送られる可能性が高いと示唆されています。とくに木曜日に発表される平均時給は重要な変数であり、予想を上回る加速があれば、利下げ観測は2026年以降へと後ろ倒しされるかもしれません。

市場への影響

雇用統計の弱さとFRBの慎重な発言が、アメリカの利回りを一定水準に抑え、米ドルの上値を制限していますが、市場の期待は依然として流動的です。株式市場では、堅調な消費と長期的な高金利環境への警戒がせめぎ合う展開となっています。

ヨーロッパとイギリスの注目点

ドイツおよびユーロ圏のCPIは、欧州中央銀行が年内の利下げを示唆する中、EURの通貨ペアにとって重要な材料です。イギリスの第1四半期GDPは、経済停滞のさらなる兆候が見られるか注目されており、インフレ継続と弱い成長の板挟みに苦しむイングランド銀行の姿勢に影響を与える可能性があります。

・今後の経済指標・イベント(GMT+9 

2025630日(月) 

10:30 – CNY:中国 製造業PMI

15:00 – GBP:イギリス GDP(第1四半期、前期比/前年比)

21:00 – EUR:ドイツ CPI(前月比、6月)

22:45 – USD:シカゴPMI6月)

202571日(火) 

18:00 – EUR:ユーロ圏 CPI(前年比、6月)

22:30 – USDFRBパウエル議長 発言
22:45 – USD
S&Pグローバル製造業PMI6月)

23:00 – USDISM製造業PMIISM製造業価格指数、JOLTS求人件数

202572日(水) 

21:15 – USDADP民間雇用者数(6月)

23:30 – USD:原油在庫

202573日(木) 
USD : アメリカ独立記念日(早期終了)
21:30 – USD:平均時給、失業保険申請件数、NFP、失業率

22:45 – USDS&Pグローバルサービス業PMI

23:00 – USDISM非製造業PMIISM非製造業価格指数

202574日(金) 

USD:アメリカ独立記念日(全面休場)

マーケット分析:注目すべき主要チャート  

USD/CAD – 日足チャート 

USD/CADは4月中旬以降、明確な下落トレンドに沿って推移しており、高値・安値ともに切り下げる形となっています。現在は1.3650付近で推移しており、これは5月〜6月の上昇幅に対するフィボナッチ戻し61.8%のやや上に位置しています。

モメンタム指標は依然として弱く、価格は強い下降トレンドラインに抑えられており、最も抵抗の少ない方向は下向きです。1.3540、さらに1.3430への下落が視野に入ります。ただし、短期的にはリスク回避の流れやカナダの弱い経済指標が米ドルの需要を押し上げる可能性もあり、下げ止まりの兆しもあります。

RSIは41付近で軟調ながらも売られ過ぎには至っていません。MACDはマイナス圏で下落傾向にあり、下向きの見通しを補強していますが、ストキャスティクス(現在52付近)は短期的な安定の可能性も示唆しています。


主要レベル

サポート: 1.3638(フィボナッチ61.8%)、1.3539(直近安値)、1.3432/1.3380(フィボナッチ141%/161%)

レジスタンス: 1.3770(ボリンジャーバンド上限および6月高値)、1.3870(200日移動平均線)

代替シナリオ

1.3770を明確に上抜けることができれば、短期的なトレンド反転が示唆され、1.3798付近への上昇が見込まれます。

EUR/USD – 日足チャート
EUR/USDは力強い上昇トレンドの中にあり、以前の抵抗水準1.1630を明確に上抜けて、現在は1. 1718付近で推移しています。過熱感はあるものの、上昇の勢いは依然として強く保たれています。

トレンドは上向きのままですが、RSIは71で買われ過ぎ水準にあり、ある程度の調整や1.1630付近への一時的な押し目形成の可能性があります。1.1745を明確に上抜ければ、上昇の勢いが加速し、1.1815付近までの上昇が視野に入ります。

MACDは強くプラス圏にあり、ストキャスティクスは90を超えて推移していることから、強い上昇基調とともに短期的な調整のリスクも示唆されています。


主要レベル

サポート: 1.1630(ブレイクアウト水準およびフィボナッチ100%)、1.1560(61.8%戻し)

レジスタンス: 1.1745(フィボナッチ161.8%拡張)、1.1816(200%拡張)

代替シナリオ

1.1630を下回って推移した場合は、より深い調整局面に入り、次の下値は1.1560および50日移動平均線が目安となります。

Erranteの週間ニュースレターでは、市場の重要な分析をお届けし、金融市場で一歩先を行くための情報を提供します。最新の市場動向を把握し、戦略的な判断を行いましょう。